強嵌合開発

title

二つの手間を省いた
業界初!テープ不要の食品容器。

seihin

「こんな容器を待っていた!」と、発売直後からお客様に高く評価され、
「同じ機能を他の容器でも!」と、熱い要望を受けて次々とシリーズを展開。
蓋が外れないようにテープで留める手間がなくなり、開ける時ももちろん手間要らず。
業界初の完全ノンテープ化で、二つの手間を一挙に解消しました。
シーピー化成だから実現できた「強嵌合」の開発に迫ります。

開発のきっかけ

手間もコストもかかるテープ留め作業。
重さで蓋が外れるリスクもなんとかしたい。

お弁当やオードブル用の容器と言えば、蓋を本体にのせるだけのもの、または、嵌合蓋(かんごうぶた)と呼ばれる形状のものが一般的です。蓋を本体にのせるだけの容器は、蓋が外れないように必ずテープで留める作業が発生します。また、蓋が容器本体の外側や内側にパチンとはまる嵌合蓋の容器でも、持ち上げようとすると料理の重みで蓋が外れてしまうケースがあることから、売場での異物混入のリスクを防ぐ意味でも、結局テープ留めをしなければなりませんでした。この手間のかかるテープ留め作業をなくせないかというニーズは常に存在し、長年にわたる業界の課題だったのです。

pict1_sp

設計のアイデア

はめやすく、外れにくく、開けやすく。
蓋と容器が凸凹に入り組む構造を考案。

問題解決の決め手は、蓋が本体にはまり込む新しい凹凸構造を考案したことです。従来の外嵌合は、蓋の出っ張りが低いので本体への結合部が浅くなり、しかも容器を手に取るときに蓋を押し上げる状態になるので外れやすい。開発にあたっては、凹凸を深くすること、買う人の行動に着目して、手が蓋に当たらないように本体側に溝を作り、それに沿わす出っ張りを蓋側に作れば外れにくくなる。 この2つの条件を取り入れれば、テープの要らない容器が開発できると考えたのです。ただし、問題は溝を深くすると、蓋がはめにくく、開けにくくなってしまう。これを解消する工夫も同時に考えるという難問が待ち構えていました。

pict2_sp

開発成功のポイント

問題意識を持ち続けた先にひらめいた
技術的な発想と技術研究の成果の結晶。

「はめやすく、外れにくい溝の深さは?」「開けやすさはどうするか?」「構造は?」「強度は?」といったさまざまな課題・側面から、試作、検討、調整を繰り返す日々が続きました。「強嵌合」の第一号が完成したのは、着手から約1年後のことです。はめやすく、外れにくく、開けやすい特徴を持つ「強嵌合」。細く深い溝は、成型が非常に難しいですが、新たな凹凸構造の発案と高い成型技術があるからこそ実現することができたのです。日頃から嵌合蓋をもう一歩進化させたいという問題意識を常に持ち続け、技術的な発想や技術研究の成果が上手く結晶してできたのが「強嵌合」なのです。

pict3_sp

これからの展開

必ずある容器のテープ問題。
容器のあるところに「強嵌合」のニーズあり。

「強嵌合」は予想通り、お客様から大好評を得ました。ノンテープに加え、蓋を上から抑えるだけでカチッとはまるので作業性がよく、さらに音で確認できるので安心感がある、と。すぐに他の容器にも要望され、弁当、丼、お寿司、おこわなど、続々とシリーズ化が進んでいます。世の中には、まだまだ多種多様の容器があり、テープに対する問題は共通して存在します。容器のあるところには必ず「強嵌合」のニーズがあるはずです。この技術を生かして鮮魚や精肉などの容器へと横展開を進め、「強嵌合」のバリエーションを増やして大きく育てていきたい。新しい挑戦はすでに始まっています。

pict2_sp
page_top